こんにちは。アーツネットウェーブの太郎良です。
今回は、当社で進めている「ネットワークコーディネーターのルーブリック作成」に
取り組む中で得た気づきや学びを紹介します。
■ 背景:採用後の“育成の基盤”を整える取り組み
当社では現在、採用活動と同時に、
「入社したメンバーがどのように成長していけるか」 を
明確にするための育成ステップづくりを進めています。
その土台として、社員として大切にしたい価値観・スタンスを言語化した
「人となりルーブリック」の整理を進めています。
※ルーブリックとは
役割に必要な力や成長段階を、誰にでも理解できる形でまとめた評価基準表のこと。
教育や育成の分野で広く用いられ、共通言語づくりに役立ちます。
次のステップとして取り組んでいるのが、
職種ごとのルーブリック の作成です。
その一つが今回取り組んだ
ネットワークコーディネーターのルーブリックで、
私が担当することになりました。
■ 一人で取り組んでも、全く進まなかった序盤
最初は自分一人で作成しようとしましたが、まったく手が動きませんでした。
・どこから書けばいいのか
・この職種の本質はどこにあるのか
・どんな基準を設定すべきなのか
考えれば考えるほど、作業が前に進まなくなり、しばらく放置してしまいました。
■ Sさん(ルーブリックに詳しい人)への相談が転機に
状況を変えるため、
社内でルーブリックの考え方に詳しい Sさん に相談しました。
Sさんは話を整理しつつ、AIを使ってすぐに“たたき台”を作成してくれました。
見た感じ、とてもよくできていて、
「これでもう完成でもいいのでは?」
と思えるような内容でした。
しかし、よく読んでみると、
・普段使わない表現
・抽象的すぎる言い回し
・文脈として意味がつかみにくい箇所
といった “違和感” がいくつか見つかりました。
その違和感を中心に、Sさんとの打合せで率直に質問をぶつけていきました。
(Sさんは少し困ったかもしれませんが…)
しかし、この対話こそが、ルーブリック作成の本当のスタートでした。
■ 「なぜ?」を繰り返す対話の中で、本質が浮かび上がる
Sさんは“詳しい人”だからこそ、こちらの疑問をただ受け取るだけではなく、
逆に「なぜそう思う?」と問い返してくれました。
「なぜその表現は違うと感じる?」
「その行動は具体的にどんな場面を想定している?」
「ネットワークコーディネーターらしさはどこにある?」
こうしたやりとりを続ける中で、
・ネットワークコーディネーターに求められる軸となる考え
・当社として大切にしたい価値観、仕事のスタンス
・どのように成長段階を区切るべきか
といったポイントが自然と明確になってきました。
結果として、
現場での実業務と当社の価値観を反映したルーブリック
を作成することができました。
■ 会議で見えた、役割の魅力が伝わる瞬間
作成したルーブリック案を会議で共有した際、印象的な反応がありました。
あるベテランエンジニアの方が、
「営業の仕事だけは絶対に嫌だけど、
このネットワークコーディネーターならやってみてもいい」
と話してくれたのです。
この言葉は、
“言語化することでネットワークコーディネーターの役割の魅力が伝わる”
ということを実感した瞬間でした。
また、新人向けの育成を考えると
「1〜3年目を1年ごとに細かく分解した方がよい」
という改善案も出てきました。
ルーブリックが対話を生み、より良い育成の形を考えるきっかけになっていると感じました。
■ 今回の取り組みで得た3つの学び
初めてのルーブリック作成でしたが、振り返ると次の3つの”あえて”が非常に効果的でした。
① 違和感を「あえて」大事にする
AIの作成した内容を鵜呑みにせず、自分の違和感を信じる。
② 一人で抱え込まず、「あえて」他者の視点を取り入れる
特にSさんの視点は、気づきを広げる大きなきっかけになった。
③ 納得するまで「あえて」“なぜ”を繰り返す
対話を繰り返し深掘りすることで、本質が明確になる。
そして、興味深いことがもう一つ。このプロセスそのものが実は
ネットワークコーディネーターに求められる力
そのものだったという気づきにもつながりました。
■ おわりに
今回の経験を通じて、
「自分の違和感 × 他者の視点 × 対話を通じた深掘り」
が、業務の本質を言語化するうえで非常に有効であると実感しました。
引き続き、ネットワークコーディネーターのルーブリックを整備し、
安心して育成できる仕組みづくりを進めていきたいと思います。

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2026.03.02 Update

